日本フロアーポリッシュ工業会は業務用フロアーポリッシュ製造業者の国内唯一の団体です。

ここでは、水性フロアーポリッシュポリマータイプを使用した場合の一般的な清掃作業の手順をご紹介します。

①剝離作業
　剥離作業は、汚れが皮膜の表面だけでなく内部に抱き込まれていたり、皮膜が黄変したり、日常の清掃では取れない汚れや、補修できない傷が目立ち始めたときに実施します。

作業手順①　剝離剤に指示されている希釈倍率にしたがって、計量カップで
　　　　　　剝離剤量をはかり取り、剝離液を準備します。

作業手順②　剝離液を床面にむらなく塗った後､数分放置してから、剝離用
　　　　　　パッドをポリッシャーに装着して剝離します。剝離液は､１㎡
　　　　　　あたり150～200mLを目安に塗り広げます。

作業手順③　スクイジーとウエットバキュームで汚水を回収し､自動床洗浄
　　　　　　機で清水洗浄した後､床面の残水を拭きあげて乾燥させます。

　作業のポイント

• ポイント①　養生テープおよび養生シートを使って境目をガードします。
  　　　　　（隣接部分への流れ込み防止、剝離液の飛散防止、什器への染み込み防止）
• ポイント②　剝離液を塗布した後は、非常に滑りやすくなります。
  　　　　　　作業前に滑りにくい靴や滑り止め具を準備して装着しておきます。
• 注意点　　　フローリング床の剝離は要注意です。フローリングの継ぎ目から剝離液が染み込むとフローリング床の
  　　　　　　反り、割れ、膨らみなどが発生する場合があります。

②フロアーポリッシュの塗布
　剝離作業後や定期清掃後に実施します。

作業手順①　塗布用タンクにフロアーポリッシュを注ぎ込み､塗布用
　　　　　　モップにフロアーポリッシュを含ませ､たれ落ちない程度に
　　　　　　軽くモップを絞ってから､使用します。

作業手順②　１回あたりの塗布量は､１㎡あたり10～20mLを目安に均一
　　　　　　に塗り広げます。

作業手順③　１回目の塗布が十分に乾燥したところで､２回目を塗布しま
　　　　　　す。一連の塗布作業では､フロアーポリッシュを２～３回
　　　　　　塗布します。

　作業のポイント

• ポイント　　壁から５ｃｍ離れたところから､フロアーポリッシュの塗布を始めます。
  　　　　　　必要に応じて最後の1回で壁から５ｃｍ内側も塗布します
• 注意点　　　容器から取り出したフロアーポリッシュは､大気中のほこりやばい菌が入り込み､腐りやすくなっている
  　　　　　　ため､元の容器に戻さないで廃棄してください。

③日常清掃
　通常毎日実施します。

作業手順①　作業手順① 土砂取りマットの上面とマット下の土砂を
　　　　　　真空掃除機を用いて除去します。

作業手順②　ダストモップ､自在ぼうきなどで床面のゴミを除去しま
　　　　　　す。

作業手順③　自動床洗浄機の清水タンクに洗浄剤を準備して洗浄しま
　　　　　　す。自動床洗浄機が使用できない場合は､モップによる
　　　　　　水拭きや必要により洗剤拭きで汚れを除去します。

　作業のポイント

• ポイント　土砂取りマットが汚れていたり､土砂でいっぱいになっていると土砂取り効果が発揮されません。
  　　　　　こまめにマット清掃を行い､マットを最大限活用しましょう。
• 注意点　　床面の汚れの８５％以上は､外部（屋外）からの土砂等の持込によって発生していると考えられています。
  　　　　　したがって､土砂取りマットの清掃は､重要になります。

④定期清掃
　通常１～６ヶ月に1回実施します。

作業手順①　表面洗剤に指示されている希釈倍率にしたがって､計量
　　　　　　カップで洗剤量をはかり取り､洗剤液を準備します。

作業手順②　洗剤液を床面にむらなく塗った後､数分放置してから､
　　　　　　適切な洗浄パッドを選択してポリッシャーで洗浄します。
　　　　　　洗剤液は､１㎡あたり50～100mLを目安に塗り広げます。

作業手順③　スクイジーとウエットバキュームで汚水を回収してから
　　　　　　必要に応じて自動床洗浄機で清水洗浄した後､床面の残水
　　　　　　を拭きあげて乾燥させます。

• 注意点　　洗剤をアルミボトルやペットボトルに小分けして保管するとボトルが溶けて液漏れや容器が破裂すること
  　　　　　があります。洗剤は､専用ボトルで保管してください。

②フロアーポリッシュの塗布→③日常清掃→④定期清掃→②フロアーポリッシュの塗布
を繰り返します。

定期清掃で落ちない汚れが目立つ、床面全体の黒ずみが目立つようになった場合は、
①の剝離作業を行います。

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